日本各地のミネラルウォーターの水質(Na, Mg, K, Ca, 硬度, pH)の分布を日本地図上にプロットしてみました。
日本列島の地下水の水質を知るための参考になればと思います。
※2017年1月〜2024年5月に収集したデータを示しています。
(2024年6月1日更新)
【1】 ナトリウム (Na)
ナトリウムは多くが1 mg/100ml(10 ppm)未満を示します。濃度が高い(約5 mg/100ml以上)のは海洋深層水(室戸沖や甑島など)や温泉水(伊豆半島や霧島山系)が主となります。
【2】 マグネシウム (Mg)
マグネシウムもやはり、多くが1 mg/100ml(10 ppm)未満を示します。また、ナトリウムと異なり、0.1 mg/100ml未満の非常に低い濃度のマグネシウムしか含まれないものも比較的よく見られます。濃度が高い(約2 mg/100ml以上)ものは限られており、ほとんどが海洋深層水となります。
【3】 カリウム (K)
一般的に、カリウムの濃度はナトリウムやマグネシウムと比べて低く、多くが0.2 mg/100ml(2 ppm)未満を示します。濃度が比較的高い(約1 mg/100ml以上)ものの多くは、海洋深層水か火山起源の温泉・鉱泉水となります。
【4】 カルシウム (Ca)
カルシウムの濃度は多くが2 mg/100ml(20 ppm)未満を示します。濃度が比較的高い(約3 mg/100ml以上)ものは、石灰岩分布地域(岩手の龍泉洞、岐阜の郡上八幡、愛媛の四国カルストなど)に目立ちます。
【5】 硬度
日本のミネラルウォーターの多くは軟水で、硬度はほとんどが100 mg/L未満です。100 mg/L以上の硬度のものは、海洋深層水や石灰岩分布地域から採水されたミネラルウォーターなどに限られます。
【6】 pH
pHは7〜8の中性〜弱アルカリ性のものが主体となります。温泉水はpHが高い傾向(9前後かそれ以上)にあります。
それぞれの項目をヒストグラムにすると、下記のようになります。